豆腐屋を始めたころは京都で冷奴といえば、すましこを使った冷奴が主流でしたが、
どうにか、にがり100パーセントで口当たりが良く、滑らかな豆腐が作れないか考えていました。
高温の豆乳を寄せる場合、すましこの特徴は凝固反応が遅いため、
滑らかな豆腐を作る事は容易にできましたが、
にがり100パーセントで寄せる場合は凝固反応が極めて早いので、
なかなか上手く固めることができません。
すましこ豆腐は滑らかな仕上がりになるものの、
味に少し癖があるので、どうにかにがりを使って滑らかな豆腐を作れるよう、試行錯誤を重ねました。
今では、油を混ぜた乳化にがり等の改良も進み、口当たりの良い豆腐が作りやすくなりました。
しかし、私どもとしては、どうしても天然にがり100%の高温寄せで、
滑らかな豆腐を作ることにこだわり、もう一度大豆選びから、
豆乳の炊き方、温度、濃度、搾り、凝固、全ての工程と技術を見直しました。
寄せ豆腐やオボロのような姿ではなく、
四角い形で、滑らかな口当たりの良い絹こし豆腐が完成しました。
他にはない豆腐だと自信持てる「上田の絹こし」。
一度お召し上がりいただければ、その違いがきっとおわかりいただけるはずです。
今後も、現状に満足することなく更に研鑽しお客様によろこんで頂けるよう精進して参ります。
「絹香」を4品と、「上田の絹こし」
2021年 第6回 全国豆腐品評会 西日本大会にて金賞を受賞いたしました「善峰木綿」と
手あげでじっくり揚げた「上田の匠 手あげ」をお付けしたセットです。