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【お豆通信】 vol.32  大文字送り火

2018.08.16

暑いです、ほんま暑い暑いです。

 

この「暑い暑い」という表現ですが、最近になって数人の他府県の方に指摘されました。

 

これまで無意識に使っていましたが、強調の意味です。

 

色々な形容詞で同じように繰り返しますが、京都でしか使わないとは気づきませんでした。

 

で、暑い暑いさなかですが、熱い熱い火のお話です。

 

京都のお盆に終わりを告げる大文字(だいもんじ)。

 

テレビなどで紹介される時には、「大文字送り火」「大文字の送り火」「五山送り火」「五山の送り火」などと言われますが、

私達は子供の頃から単に「大文字」と言っています。

 

たまに、タレントさんが「大文字焼き」っておっしゃる事がありますが、あれは申し訳ないですが論外です(^_^;)

 

さて、その大文字ですが、おしょらいさんを冥土にお送りする行事です。

 

この「おしょらいさん」とは、先祖の精霊の事を言いますが、精霊をお迎えする事も「おしょらいさん」と言います。

 

7日〜10日頃に、自宅で迎え火を焚いたり、六道さん(六道珍皇寺)にお参りして、おしょらいさんをお迎えします。

 

そして、お盆の間は家で過ごして頂き、16日の大文字で冥土へお送りします。

 

 

 

大文字は、京都盆地を囲む山々に文字や絵を焚き火で灯します。

 

京都の中心部から見て、反時計回りに「大文字」「妙法」「舟形」「左大文字」「鳥居形」があります。

 

「大文字」は東山如意ケ嶽にあり、最初に点火されます。

次に点火されるのが、「妙法」で、「妙」の字は松ヶ崎西山に、「法」の字は松ヶ崎東山にあります。

その次が、西賀茂船山の「舟形」で、これは文字ではなく帆掛船を形どったものです。

更にその後点火されるのが、金閣寺大北山の「左大文字」。

そして最後が嵯峨曼荼羅山の「鳥居形」で、これも舟形と同じく文字ではありません。

 

この順番で5分間隔に点火されていき、最後の鳥居形が点火された後10分程で大文字から順に消えていきます。

 

大きな建物がなかった昔には、京都の町のどこからでも見えたその大きさは、「大文字」の2画目の「ノ」が長さ160メートルもあるそうです。

 

起源は、調べてみたのですが諸説あって、平安初期〜江戸初期のようです。

 

で、私の昔話を(^_^;)

 

祖父母が二条城の北2キロ程にある10階建ての団地に住んでいましたので、生まれた時から小学生の間は、毎年そこで大文字を見ていました。

 

私の記憶が残る5歳頃には、まだ周りに大きな建物がなく、5階の部屋の窓から大文字が見えましたし、屋上に上がれば全ての送り火を見る事が出来ました。

 

そんな子供の頃ですから、大人が話をしているのを聞いて、なんとなく意味は分かっていましたが、花火と似たような感覚で歓声をあげて楽しんでいました(笑)

 

それ以来、私は大文字を見に行った事がありませんが、周りの人達に聞くと堤防から川を挟んで、あるいは橋の上から見られているようです。

 

具体的には、賀茂川、高野川、それぞれ出町から上流の橋や堤防。また、桂川の松尾橋、渡月橋などです。

 

機会があれば、またお出かけ下さい。

 

 

では、今回はこのあたりで。

暑さに負けないよう。いいえ、勝とうとはせず、できる限り暑さを避けてこの夏を乗り切って下さい。

 

 

 

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