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【お豆通信】vol.90花粉症

2021.03.17



ここ1〜2週間がピークだったスギ花粉の飛散でしたが、お体の調子は大丈夫でしたでしょうか。

こんな言葉が挨拶になるほど、花粉症の方が多くなりましたね。

もはや、日本の国民病か年中行事かって感じです。



でも、私が子供の頃は、花粉症って言葉自体を聞いた事がなく、1980年頃から一般的な病名となり、患者も急増したようです。

現に、小学生の時には鼻炎としか診断されなかった68年生まれの私が、中学生になると症状に変わりは無いのに花粉症と診断されることになったのです。



この花粉症の原因とされるのが、高度経済成長期に植林された、スギやヒノキといった針葉樹だと言われています。
それまであった広葉樹を伐採して、大量に植林したからだと。

でも、単純にスギとヒノキが悪者のように言われるのには、ちょっと疑問を感じます。


京都には、北山杉というブランド杉があって、これは花粉の飛散が少ないようなのです。
その理由は、より良い品質の杉を残すために、その枝を挿し木にして増やしているからだそうです。

そうして増やすと、沢山の花を咲かせて、沢山の花粉を飛ばさなくとも子孫を残せると、杉の遺伝子に刻み込まれるようなのです。

しかし、この挿し木だと、植林するのに時間がかかるので、スピードを重視した結果が現在の状況なのだろうと思います。
今更どうすることもできませんが。

これと同じようなことが、日本のあらゆる所で起きて、便利になった反面、失ったものもあります。



それはまた、豆腐も辿ってきた道です。

戦争による物資不足や、大量生産大量消費の時代に、豆腐の凝固剤として、「すまし粉」が使われるようになりました。
これは、口当たりの滑らかな豆腐を簡単かつ大量に造るのには、すごく便利な凝固剤でした。


でも、味は昔ながらの「にがり」を使ったものには勝てなかったので、それを懐かしむ声が高まってきたのです。


けれども、「すまし粉」で一度知ってしまった、滑らかさは失うことなく、「にがり」の美味しさを求めたために、その製造は原点回帰よりも難しくなりました。


そのため、にがりメーカー、機械メーカー、豆腐屋は、研究と改良を繰り返して、美味しい豆腐を目指しました。

弊社上田とうふも、30年以上かけて今の豆腐の味に辿り着きました。

とは言っても、今も日々努力を重ね、更なる美味しさを求めています。

その目標は、美味しいお豆腐で花粉症にも劣らない知名度を得ることです!

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