2018.07.16
コンコンチキチン ♪ コンチキチン ♪
やってきました京都の夏!
そして祇園祭!
不快な蒸し暑さではどこにも負けない京都で生活しているので毎日ヘロヘロですが、お祭りと聞けばなぜかワクワクします。
祇園祭といえば、鉾建てに始まって宵山を経て巡行で終わりとお思いの方も多いでしょうが、7月中いろいろな神事が行われています。
産まれてからずっと京都に居る私ですが、いつどんな神事があるのか詳しい事までは分かっておりませんので、
少しずつ勉強しながら今後もこの季節には、お豆通信の話題にしていきたいと思っております。
まずは冒頭に書きました「コンコンチキチンコンチキチン」ですが、よく聞かれるフレーズなのではないでしょうか。
これは鉦(かね)の音を言葉で言い表したもので、ここに笛と太鼓が加わりお囃子になります。
この笛と太鼓は、鉾の上で能や狂言を演じた名残から、基本的には能で使われる物と同じです。
祇園祭は疫病退散祈願のお祭りで、お囃子にはその疫病をもたらす悪霊をおびき寄せる役割があります。
賑やかにお囃子を演奏して悪霊を誘い、楽しい雰囲気にさせたところで蔵にとじ込めてしまうのです。
さて、その囃子方になるには、まず鉦を10歳頃から始めます。
ですから、どの鉾を見上げてみても、鉦を演奏している小学生や中学生くらいの子の姿があり、とても可愛らしく微笑ましいものです。
そして、数年すると笛方へとなっていくのですが、音を出せるようになるだけで一か月ほどかかるらしく、
いろいろなテクニックを駆使して演奏出来るようになるには、長い道のりのようです。
そんな難しさもあり、笛方は花形であり憧れの的です。
あともう一つ、太鼓ですがテンポをとったり合いの手を入れたり、次の曲の指示を出したりと、
囃子方のリーダーの役割を担っています。
どこの鉾町でも7月に入るとお囃子の稽古が始まります。稽古とはいえこれも神事の一つですから、
各町の会所にある祭壇やご神体に拝礼してから稽古が行われます。
そして、当然この音が通りにまで聞こえますので、
夕涼みなどしながら歩いていると提灯の明かりと共にお祭りのムードを感じることができます。
単調なお囃子に聞こえるかも知れませんが、宵山までにしか演奏されない曲や、巡行でしか演奏されない曲があり、
その巡行でも場面などによって曲が変わり、その数は30以上あるそうです。
また、鉾町によっても微妙に違いがあります。
それは、耳で聞いて覚えるため長い年月をかけて少しずつ違いがうまれてきたようです。
どうでしたか、今回は祇園祭の極々さわりの部分をご紹介しました。
あなたも祇園祭にお出かけの際には、お囃子を聞き比べてみてください。
そして、上田とうふに立ち寄っていただくこともお忘れなく(*^_^*)