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【お豆通信】vol.51 長刀鉾

2019.07.01

こんにちは。

7月です。

京都に祇園祭の季節がやってきました。

 

今年は、6月末まで近畿の梅雨入りが発表されないという異例の遅さで、その分の帳尻合わせでしょうか、

梅雨の期間中には豪雨の予想もされており心配です。

せめて宵山と山鉾巡行には降らないことを祈ります。

 

さて、去年このお豆通信で言いましたように、またご一緒に祇園祭について勉強したいと思います。

 

で、今回取り上げるのは、長刀鉾。

 

京都で一番繁華な四条河原町から西へ。最初に見えてくるのが長刀鉾です。

大通りにドーンと立つ姿は圧巻で、毎年のように見ていても感動します。

 

 

文字通り、鉾先に大長刀をつけています。

これには疫病邪悪をはらう意味があり、三条小鍛冶宗近の作が用いられていましたが、現在はその長刀を保存し、

竹で作られた複製品を鉾頭としています。

 

7月になればお祭りは始まっていますが、鉾建てが行われるのは長刀鉾の場合10日~12日。

その組み立てには他の山鉾と同じく釘を一切使わず、縄で木材を縛っていきます。

縄に水をかけて滑りを良くしたり、木槌でたたいて締めたりしながら、丁寧に縛っていきます。

 

鉾が完成するとほとんどが装飾品で見えなくなりますが、複雑に絡み合った縄は、

縛ったというよりは編み上げたと表現する方が良いでしょう。実に芸術的です。

ですから、鉾建ても一度はご覧いただきたいですね。

 

そして建てた鉾に数々の装飾をするのですが、動く美術館と言われるだけあって、貴重で豪華な品ばかり。

前掛にペルシャ花文様絨毯、ペルシャ絹絨毯、同掛に中国玉取獅子図絨毯、十華図絨毯、梅樹図絨毯、

中東連花葉文様インド絨毯、見送は雲龍波濤文様綴織を使用していますが、何れも古く希少なため、

今はその多くが保存されて複製品が使用されています。

 

また、真木のなかほどの天王座には和泉小次郎親衡の衣裳着の人形が祀られ、屋根裏には松村景文筆の金地著彩百鳥図、

破風蟇股の厭舞と小鍛冶宗近が神剣を造る姿の木彫胡粉彩色の彫刻は片岡友輔の作と、様々な装飾がなされています。

 

そしてこの長刀鉾、くじとらずと言って毎年巡行の順番を決めるくじとり式でくじを引かずに必ず巡行の先頭を務めます。

 

先頭の長刀鉾には、現在では唯一お稚児さんが乗り、そのお稚児さんの手によって通りに張られたしめ縄を

真剣で切るという巡行の始まりの儀式を担っています。

 

このため鉾の中で一番知名度があり、見物客も多くちまきを求める方の列も長くなります。

また、ちまきを買うと男性のみですが鉾に上がらせていただけます。

このような一般客が上がれる鉾は他にもいくつかあり、長刀鉾と放下鉾以外は女性も上がれますので是非どうぞ。

 

極々簡単にでしたが、長刀鉾のお勉強をしていただきました。

私は、絨毯など装飾品の難しい名前は覚えられませんでしたが(;´д`)

 

お勉強ついでに、お豆腐のお勉強もいかがでしょうか。

ちょうど長刀鉾の鉾建ても終わった7月13日に、場所もすぐ近くのkarasuma BASEで「お豆腐の会」が開催されます。

残念ながら今回は定員に達しましたので申込受付は終了いたしましたが、

お時間が合いましたら次の機会にでもご参加お待ちしております。

次回は10月12日の予定です。

https://www.facebook.com/events/2144094089033245/

 

 

 

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