2023.03.01
寒さ厳しい今年の冬でしたが、このところ暖かさを感じられる日が徐々に増えてきました。
暖かくなってくると花の開花が気になります。
2月初旬から梅は早咲きのものから開花が始まり、今が盛りです。
梅は植樹されている品種が多く、少しずつ咲く時期がずれることと、一本一本の木も、
時間をかけて満開に近づくので、長い期間楽しめます。
それとは異なり、桜はソメイヨシノが多数を占めているため、瞬く間に桜前線が日本列島を駆け抜けます。
それに、開花から満開までの期間も短く、花の数も多いので、枯れ木から一気に幹が見えないほどの花で埋め尽くされます。
更に、花が散るのもあっという間で、ほんの数日で見頃が過ぎてしまいます。
梅と桜、それぞれの魅力がありますが、奈良時代の花見は、貴族が梅の花を楽しむものだったようです。
それが、平安中期になると、徐々に桜へと変わっていったそうです。
その後、信長、秀吉の時代には武士も花見を楽しむようになりました。
中でも、秀吉が桃山城から近い醍醐寺で行った花見は有名です。
派手好きの秀吉が、桜の元で派手な宴を催したのは、派手に咲いて派手に散る姿を好んだからではないでしょうか。
さて、では何故ソメイヨシノが桜の主流になったのでしょうか。
桜は異なった品種同士の交配が簡単で、古くから人口的に多くの品種改良が行われてきました。
そんな中、江戸の植木屋が作ったのがソメイヨシノで、その華やかさから人気となり、
戦後の復興で全国に植樹されたため、これほどまでに広まったようです。
因みに、ソメイヨシノは種で増やすことができません。
オオシマザクラやマザクラを台木に、ソメイヨシノの幹から生えた新芽を接ぎ木して増やします。
ですから、全ての木が同じ遺伝子を持つクローンということになります。
さあ、桜の開花も間近になりましたので、ぼちぼちお花見の計画を立てましょう。
先程も述べた醍醐寺以外にも、京都にはたくさんの桜の名所があります。
当然、上田とうふがある大原野にも、いくつもの名所があります。
勝持寺は花の寺とも呼ばれますし、大原野神社の千眼桜、正法寺の石庭のしだれ桜、
十輪寺のなりひら桜、善峯寺の桂昌院しだれ桜。
おっと、それともう一つ、上田とうふも桜の名所なんです。
例年この季節には、桜とうふ、桜ひろうすを製造しています。
早咲きなので、今週3月3日(金)からの販売予定です。
お花見のお土産は、これに決まりです!